
5 月
2003/5/31(土) 天空の棺
テレビで「天空の棺」を調査する番組を見た。天空の棺と言うのは長江の上流に多く存在するいにしえの棺のことで、川に面した断崖の上にいくつもの棺が安置されているのだ。そこは川面から数十メートル、高いところでは200メートルもの高さだと言う。調査の為にその棺のあるところに登ろうとしても、現在の登山用品を使い、登山技術を駆使しても上ることが出来ないそうだ。そんな壁面に昔の人々がどのようにして棺を安置したのかを調査していた。この棺の年代は古いものは紀元前1000年にもなるとのことだ。時々古い棺が落下したりして、地元の人々が中を見ると人骨と副葬品としての金の腕輪などが入っているのだそうだ。「その副葬品を取った人が急に病気になったので、それを返すと病気はすぐに良くなった」と、たたりがあるという話をしている人もいた。まだまだ研究は緒についたばかりで、3000年も前にどんな人々がどうやってこの棺を安置したのか殆ど解明できていないようだ。「漢民族ではない別の民族の中に、高い崖の上に棺を安置する人々が居る」という記述が昔の書物にもあるそうだ。
人間ってすごい力をもっているなぁとこの番組を見てつくづくそう思った。宗教のちからだろうか、兎に角こうしようと思ったらやってしまうのだろう。このすばらしい力で、飢えも戦争も無く誰もが安心して暮らせる地球をつくることはできないのだろうか。
2003/5/24(土) 愛ちゃんの快挙!
夫が中学生に卓球を指導しているせいで、私も卓球には興味を持っている。今日は福原愛ちゃんの快挙が新聞やテレビを賑わせていた。14歳にして世界選手権でベスト8入りを果したのだ。なんと素晴らしいことだろう!かつてのオリンピック金メダリスト岩崎恭子選手を思い出す。
3歳ぐらいから「泣き虫愛ちゃん」、「天才卓球少女愛ちゃん」としてテレビで騒がれていたが、とうとうここまで来たのだ。最後は世界ランク1位の選手に完敗したが、対戦できただけでも愛ちゃんにとって大きな財産になったろう。1年でお正月の2,3日しか練習を休まないというハードなスケジュールをこなしている。その努力があったればこその快挙なのだ。コーチであるお父さんが、「来年はこの選手と試合らしい試合ができるまでにする」と言われたそうだ。これから益々厳しい練習が待っている。体を壊さないで、元気に頑張ってほしい。
朝日新聞の夕刊に載っていた愛ちゃんの笑顔が素晴らしかった。試合が終って観客の拍手に応えているところなのだが、その笑顔にはすべてを出し切ったという満足感が表れている。
2003/5/18(日) フラワーカナル春の花祭り
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先週の火曜日に見たときはポピーは蕾ばかりでまだまだ開きそうも無かったが、今日行ってみると赤い花がたくさん咲いていた。僅か5日間でこんなに開くものかとビックリするくらいだ。昼過ぎに行ったので、ステージでは藤鼓会の人たちが太鼓の演奏をしていた。戸外での太鼓の音は気持ちがいい。私は太鼓の音が大好きだ。昔、能登の御陣乗太鼓に魅せられて以来太鼓の音には心が躍る。
そのあと藤中の吹奏楽部の演奏があった。昨年のコンクールの曲や「地上の星」などを次々に演奏し、集まった人々を楽しませてくれた。
しばらく居て返りかけたとき、思いがけず珍しい人に出会った。「小泉先生!」と声のする方を見ると、Kさんが若い女性と男の子を連れて立っていた。「先生、みゆきです。こっちはみゆきの息子。」とKさんが言った。「みゆきさん」というのは私のかつての教え子で、Kさんのお嬢さんの名前だ。私はビックリして、もう一度みゆきさんの顔を見た。「もしどこかで会ってもぜんぜん分からないよ。」と言ったら、みゆきさんの方でも「私もわからない。」と言った。小学校卒業以来だから27年ぶりの再開ということになる。しばらく昔話などをして分かれた。別れたあと、いつまでもあたたかいものが残った。
2003/5/15(木) 有事法制衆議院通過
とうとう有事法制が衆議院を通過してしまった。北朝鮮問題があるせいか、昨年に比べて今国会に対する反対運動の盛り上がりは少なかったと思う。衆議院では約9割の議員が賛成している。民主党・自由党が与党に与しては圧倒的だ。それでも私にはこれで良かったとは思えない。有事法制が無ければ自衛隊の防衛出動が出来ないような誤解をしている人もいるかと思うが、現在の自衛隊法でも防衛出動は可能なのである。それなのにどうして有事法制が必要なのか。そのことを国民に納得できるように説明する必要がある。国会での十分な討議無しに、国民の見えないところで自民党と民主党の取引で決まってしまったのが悔しい。少なくとも国会の場でもっともっと時間をかけて論議をし、大きな影響を受ける地方自治体の意見なども十分に聴取するべきだったろう。事実、朝日新聞のアンケートに対して知事の多くが「国の説明は不十分だ」と答えている。
様々な立場の弁護士が所属している『日本弁護士連合会』が今度の修正案にも反対しているのは、修正を経てもなお、有事法制が憲法との関係で問題の多い内容であるという認識からだろう。この法案が委員会で可決された14日の日弁連会長声明では、最後に次のように記している。「当連合会は、今後の衆議院本会議および参議院において徹底的な審議を行ない、「有事」の定義や認定手続きを含む修正案の基本構造上の問題点を明らかにしたうえで、修正案を一度国民的議論に供し、議論を尽くして出し直すことを、強く求めるものである。」それなのに、衆議院では徹底した審議どころかいとも簡単に採決し通過させてしまった。有事法制は日本の進路・国民の安全に関わる重要法案であるのに、国民を巻き込んでの十分な議論も無しに衆議院を通過したことが残念でならない。
2003/5/14(水) SUGENOYA−SENSEI
「日本人も捨てたもんじゃない」、昨夜プロジェクトX(NHK)を見て、まず出てきた言葉がこれだ。大学助教授の職をなげうってチェルノブイリ原発事故の被災地で活動する菅谷昭医師の姿を見て、素晴らしいお医者さんがいるものだと感動した。チェルノブイリ原発事故の被害は、チェルノブイリの北に位置するベラルーシで特にひどかった。菅谷氏はそこに入っていって、当時古い技術で手術をしていた現地の医師たちに、傷跡のきれいな新しい手術法を教え、術後ケアのために手術後の患者を訪問するという新しい医療のあり方を伝えてきた。菅谷氏は、甲状腺がん手術の専門家として国際的にも評価されていたにもかかわらず、ベラルーシの病院では当初助手として働いた。何度目かの手術のとき、菅谷医師に執刀が任され、初めて新しい手術方法を示したら、同席した現地の医師達が驚いた。現地の若い医師が彼について調べたところ、アメリカの学会誌でも論文を発表している優秀な人物だと言うことがわかり、菅谷医師に教えを乞うことになったという。そうして研修を積むうちに菅谷医師に対する尊敬の念から、日本語で「SUGENOYAーSENSEI」と呼ぶようになったのだそうだ。菅谷医師は信州大学の退職金を取り崩し、無給で働いた。
ゲストで出演した菅谷医師は偉そうな態度は微塵も示さず、終始にこやかに淡々と話をされていた。こんな素敵なお医者さんが日本にいるのだということが嬉しい。アフガニスタンの中村哲医師、そして菅谷医師・・・・。勿論、お医者さんばかりでなく色々な人たちが、世界のあちこちで困っている人々のために尽くしておられる・・・・。
翻って政治の世界を見てみよう。日本のリーダーと言われる人たちの中で、世界の人々から尊敬され信頼されている人間がどれだけいるだろうか。
2003/5/12(月) ダンゴ虫さんだってイチゴを食べていいんだよ
我が家のすぐそばに住んでいる2歳のKちゃん、まだオムツをしているらしいのだが、お口のほうはとても発達している。文庫のおばちゃんである私にもいろんなことを教えてくれる。「お父さんがね、パソコンの台を作ったんだよ。お外でトントントントンって作ったの。Kちゃんは見てたんだよ。」「A君(弟)はおうちで寝ているよ。」などなど。3歳を前にして、このごろ益々お話が上手になった。
昨日の事だ。私の母が畑をしている時Kちゃんのお母さんから聞いたといって、次のようなことを私に教えてくれた。Kちゃんの家の前に我が家の小さな畑があって、そこをKちゃんやその友達の泥んこ遊びの場所にしている。その隣りに少しばかりイチゴが植わっているのだが、ほんの少ししかないので、「Kちゃんが自由にとってもいいよ。」と言ってあるのだ。この前Kちゃんのお母さんが、「Kが見つける前に鳥さんがみんな食べちゃうのよ。」と言っていたので、イチゴの上にレースのカーテンのお古で覆いをしたのだが、今度はダンゴ虫に食べられてしまうそうだ。それでお母さんが「Kちゃん、イチゴはダンゴ虫に食べられちゃった。」と言ったら、Kちゃんから返ってきた言葉が「お母さん、この畑はみんなの畑だから、ダンゴ虫さんだってイチゴを食べてもいいんだよ。」だったそうだ。
なんとかわいらしいことを言うのだろう。「私のイチゴ食べないで」と言ってもいいのに、「みんなの畑だから・・・」とは!Kちゃんのお母さんの子育てが素晴らしいと思った。この前文庫に来たときは、5冊借りられるところをKちゃんが6冊選んだので、それを床に広げて、「1冊多いよ。今日はどれとどれを借りていこうか。」とKちゃんに選ばせていた。子どもが選ぶまでじっくり付き合っている姿を見て、私は感心してウーンとうなってしまった。子どもが自分で決めるまでじっくり選ばせて待っている、この姿勢がすばらしいと思ったのだ。そうして育てられているKちゃんだから、「ダンゴ虫さんだってイチゴを食べていいんだよ。」という言葉が出てきたのではないだろうか。
2003/5/11(日) 白装束集団
テレビのワイドショーはしばらく前から白装束集団のことで持ちきりだ。今日は何処へ行った、今どこに停車していると、それはそれは詳しく報道している。あの集団は確かに常識と異なった行動をとっている。しかし、軽い道路交通法違反の他には大きな犯罪行為などはしていないと思われる。あのようにワイワイ興味本位に追いかけて、行く先々で入村拒否などをしたのでは、あの人たちはどこで暮らせばよいのか。もう30年ぐらい前から「パナウェーブ研究所」という団体を設立して共同生活をしているらしいが、ここに来て急に社会問題とされてきたのはなぜだろう。どこの自治体も居住を拒否したら、追い詰められてそれこそ犯罪に至るかもしれない。周囲と異なる行動をする人たちをいとも簡単に排除する社会は、どこか病んでいるのではないだろうか。
昨日の朝日新聞の「私の視点」に書かれていた江川紹子さんの文章は安心して読める内容だった。タイトルは「白ずくめ集団 不安あおるより事実調査を」というもので、初期のオウム真理教と比較しながら論じている。「大切なのは、彼らがどんな妄想を抱いているのか、何を言っているか、どんな変な格好をしているのかではなくて、彼らが何をやっているのか、実際に何をやろうとしているのか、ということだ」と書いておられる。全くその通りだと思う。そして、報道機関にはきちんとした調査をして、事実に基づいて報道することを求めている。具体的な事実を明らかにしないまま、異様な雰囲気だけを伝える報道が、住民や自治体の過剰な反応を生んでいるのではないかとの指摘は的を得ていると思う。
それに比べて、昨日の扇国土交通大臣の反応はどうだろう。テレビのインタビューで、「気味が悪いでしょう、私は嫌ですね。」というような意味の発言をしていた。これが普通の主婦の発言なら仕方がない。しかし、彼女は大臣なのである。このような反応をする人を、もっと冷静に対応するよう導くべき立場にあるのではないか。これが一国の大臣かと思うと情けない思いでいっぱいだ。
2003/5/8(木) イエローケーキ
昨日の朝日新聞に恐ろしい記事が出ていた。イラクの核施設が略奪にあって、核物質である黄色い粉(イエローケーキ)が飛散していると言うのだ。また、その地域は貧しくて飲料水をためる甕などが買えない家も多く、そうした家ではイエローケーキの入っていたドラム缶を飲料水入れに使用していたと言うのだ。これによって多くのイラク人が被爆したらしいとその記事は伝えていた。なんと言うことだろう、あまりの衝撃で言葉も無い。
フセイン政権が崩壊したあと、アメリカ兵がこの各施設を警備していたが、進入する住民を止めもしないし、イエローケーキの危険性を知らせもしなかったのだそうだ。フセイン政権では核施設が標的とされてイスラエルやアメリカに攻撃されることを避けるため、小さな核施設を方々に設置していたという。小さいだけに管理体制もしっかりしていなかったのではないだろうか。国民の命が虫けら同然だった独裁国の悲劇だ。核物質とも知らずその容器を洗って、その中に飲料水やミルクなどを入れていたなんて、あまりにも哀しすぎる。
2003/5/6(火) 通夜
このところお葬式が重なっている。先月の終わりから今日までに4件のお葬式があった。以前文庫の世話人をしてくださった方のお連れ合いが亡くなって、今日お通夜があり、お参りさせていただいた。まだお若く64歳だとのこと。平均寿命までにもまだまだだったのに・・・・。あとの3件のうち、1件はやはり60歳そこそこの方だった。仕事を引退されてこれからいろいろやりたいという時期だったのではないだろうか。今はリストラだ倒産だと、社会全体が厳しい環境になっているので、ストレスが多いのかもしれない。寿命をまっとうできずに亡くなられた方たちはさぞ無念だろう。日本の平均寿命が延びていると言っても、こんな状況を見ると、これからは寿命が延びるどころか縮むのではないかと思うほどだ。亡くなられた方のご冥福を祈りたい。