天壇と頤和園

−北京二日目−

8月17日

天壇公園 「北京の庶民の生活を見たかったら、朝の天壇公園に行くといい」と言われていたので、早起きをして天壇公園に行く。12年前にも訪れた所であるが、あの美しい瑠璃色の建物をマオさん達にも是非見てもらいたいと思っていたところなので、喜んで出かけた。
 天壇公園はとても広い。世界遺産になっている祈年殿のところに行く前に、広い芝生の公園と回廊があって、そこで多くのお年寄り達が毎朝体操をしたり、将棋をさしたりしているのだ。この日も大勢の人が、各自の興味に従って楽しんでいた。トランプ、太極拳、剣舞、コーラス、マージャン、ダンス、健康器具を使った体操、楽器演奏、書道などなど・・・・。将棋を見学し横から口を出す人もいる。小さなバケツに水を入れて、柄の長い筆で床に文字を書いているお爺さんがいた。五言絶句を書いていると言う。とても立派な文字だった。一緒に記念写真をとったのだが、私のカメラではなかったので、まだ写真が無い。水で書くというのは素晴らしい。文字は瓦のような床に書くので、しばらくの間残っている。したがって、集まってくる人たちにも見てもらうことが出来る。しかし、しばらくすれば消えるのだから、いくらかいても大丈夫だ。とても良い発想だと感心してしまった。

 広場の一画に運動器具を集めた場所があった。その場所では男の人も女の人も、器具を上手に使って様々な運動をしていた。今、日本でもこうした運動器具を公園に備えようという主張があるが、こんなに利用されるなら素晴らしいことだと思った。ここで俄然議員に変身。運動している人にインタビューをしてしまった。この公園に入るには観光客とは別に入場料がいるのだそうだ。それは50歳以下だと年間100元、50歳以上は50元。50元は日本円にして700円ぐらいだ。物価の違いを考えても1年で50元は安いと思う。その人は毎日来ていると言っていた。そこで友達が出来るし、お喋りが楽しいとのこと。運動も好きなように出来るので、健康維持のためにもここはとても良いと言っていた。この運動器具が置かれたのは数年前からだそうだ。100メートルトラックより狭い程度の場所に、様々な器具があった。椅子もその手すりのようなところを使って飛び越えたり、様々に使えるようになっている。写真を撮ればよかったのだが、私と田中さんでいろいろな運動をして、それを許さんがビデオに撮ったので、写真はない。HPのことを考えて写真を撮ってくればよかったと思っている。「器具だけ揃えてもなかなか利用はすすまないかも。自治体などがソフト面で工夫することが大事じゃないかしら。」とマオさんが言っていた。正にその通りだと思う。

 こうして運動している人たちの中に入ることも出来る。観光客も一緒になってやっているグループもあった。私たちも入れてもらって、ダンスのようなものを一緒にやった。

 広場にはゴミなど落ちておらずとてもきれいだった。時々掃除する人を見かけたのだが、その人たちのせいばかりでなく、ゴミを捨てる人が少ないように思った。

 いよいよ世界遺産の祈年殿に向かった。広い石畳の向こうに三層の大きな建物がある。その瑠璃色の瓦がなんとも言えず美しい。ここで歴代の皇帝が祈りをささげたのだそうだ。祈年殿の近くまで行こうと階段を登ると、人・人・人で、まるで満員電車のような混雑だった。なかなか前に進まない。やっと建物の正面に来て、中をのぞくと、柱も天井も極彩色に彩られていた。
 そのあと何箇所かの建物を見る。広い大理石の円の中心に少し高くなったところのある場所があった。そこは皇帝が天と意思を通じ合う場所だとのことだ。その少し高くなったところの上で祈るとその祈りが実現すると言われているとかで、その上にのる順番待ちの人がたくさんいた。


餃子が食べたい午前中は天壇だけでいっぱいだった。「昨日小泉さんが手作り餃子を食べたなら、


私たちも本場の餃子を食べたいね。」と皆が言うので、謙さんに餃子屋さんを探してもらう。謙さんが案内してくれた店は、なかなか高級な店だった。許さんのご両親の住むマンションに近いということで、謙さんがご両親を呼びに行ってお連れした。餃子を頼んだおかげで、許さんのご両親にもお会いすることが出来た。前日に、謙さんや許さんのお姑さんから「小泉さんは許さんのお母さんに良く似ている」と言われていたので、どんな人かと思ったら、丸顔の方で、確かに似ている気がしないでもなかった。
 謙さんがいろいろ注文してくれて、出てきた餃子は8種類!白菜とニラの餃子、ピーマンの餃子、トウガンの・・・・。どれも水餃子で茹でたての熱々をフウフウいいながら食べるのだ。餃子のほかにもいろいろなお料理が出て、またまた大ご馳走だった。餃子はどれもこれもおいしくて、私たち日本人4人は夢中で食べた。皮にニンジンを混ぜ込んだりして色をつけてあるものもあった。
*写真1の説明 左から許謙さん、許さんのご両親


頤和園 昼食の後、皇帝の夏の離宮であった頤和園に行く。ここも前回の北京訪問のとき行ったのだが、広い公園なので前回と今回では全く別の場所のようだった。前回は高いところから池を望んだが、今回は池の周りを散策した。暑い日だったので、池に浮かんでいる船に乗ることにする。船の上は涼しい風が吹いてきて心地よかった。ここもまた皇帝の強大な権力を物語るものだ。これだけの大工事で亡くなった方も多かったろう、もし私が中国の民だったら、ここで働かされていたかもしれないなどと考えながら歩いた。

 皆少し疲れていたし、田中さんたちは明日の帰国に備えてお土産の月餅を買いたいということもあって、観光を早めに切り上げた。私はここで一行と別れ、ひとり北京に残ることになっていた。北京の友人達と旧交を温めるためである。許さんのご主人がマオさんたちの泊まっているホテルまで迎えに来てくださって、許さんの家に戻る。




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