三次元プロジェクトについて

三次元プロジェクトの概要を実行委員会発行の「ふじしろ三次元プロジェクト」より抜粋してみます。


三次元プロジェクトのねらい
 本プロジェクトは、小貝川の自然環境の中で、川面にはEボート、陸ではポニー、空ではパラグライダーやカイトと言った水・陸・空の三次元をフルに活用し、大人も子供も、高齢者も障害者も閉じこもりから抜け出し、戸外での達成感に満ちた時間を共有し、質の高いライフスタイルを目指すものである。
 よってそのねらいは、多様なプログラムを通じての『交流』。小貝川の自然を生かしての『癒し』の効果。そして子供達はそれらの中で『豊かな感性』を育み、作法やエチケットを『学ぶ』。そして社会的弱者と言われる方々の「自立支援に参画」し、人々の笑顔の大量生産を行う。
            
常設化にむけての目標
  1. 高齢者・障害者の閉じこもり防止、運動不足の解消、リハビリ、セラピーの補完
  2. 高齢者の寝たきり・寝かせきり防止の為の介護予防、生き生き効果、更には社会参加
  3. 子供達のゲームからアウトドアへ、塾通いからの解放。
  4. 学校週5日制、総合学習支援。
  5. 乳幼児子育て支援。
  6. スポーツとしての技術の習得、体力増進。
  7. ボランティア体験機会の拡大、本プロジェクトの担い手としてのリーダーやサポーターの育成。

三次元プロジェクトでどんなことするのか
  
1.ポニー牧場
ポニーに触れ、その体温を感じながら、広大な空間を思う存分に活用する。高齢者の為の乗馬会「シニア」、障害者(児)乗馬会、ポニー牧場附属乳幼児保育園「実家」、指導者向け上級乗馬スクールの開設計画を進める。

2.Eボート
障害者や高齢者の平衡感覚を養ったり、維持したりと言う効果を狙いながら、参加する全ての人が川に親しみ、植生や水鳥等の自然観察の中で楽しく交流する。清掃や浄化活動の一環を担う等多様なプログラムを展開する。

3.パラグライダー
  スポーツカイト

河川敷の魅力の一つに空があり、雲や風の世界が有る。子供でも車椅子に乗った人でも誰でもが参加し楽しめる。そしていつか、遥かなる宇宙へと・・・

4.附属小学校「希望」の創設
本プロジェクトの体験を積みながら、善悪の判断、正しい生活習慣を身に付ける事による子供達の更なる成長と、昨今の学校に馴染まない子供達の潜在能力を引き出す場所としての機能を担う。

5.川塾「小貝川」
の開設

  1. 本プロジェクトを円滑運営して行く為のボランティアや支援者向けセミナー。ポニー、ボートはもちろん、川や地域の歴史・文化についての講座を実施する。
  2. 小貝川や自然と上手に付き合って行く為の共生セミナー。具体的には、河川環境や生き物、治水・防災、サバイバル体験等々、Eボートやキャンプ等の野外体験も含めた講座を、町内外・上下流と幅広い参加者を対象に実施する。
  3. 高齢者生き生き事業として、健康や生きがいについて、野外活動やボランティア等を体験しながら、高齢者だけでなく子供や家族も一緒に参加できる仕組みとする。


プロジェクト達成へのカギ
  1.民間活力による優れたソフトの導入。
  2.住民参加型事業  
     優れた民活を地域住民からなるボランティアがサポート
  3.官民一体型システムの構築
以上が実行委員会の考えるねらいと活動です。



三次元プロジェクトに対する私の考え

1.理念について

  前出の「三次元プロジェクトのねらい」から見れば、理念としては良いものを多くもっていると思います。ただ、あの場所でパラグライダーをやることには疑問を感じますが。なぜなら、パラグライダーと言っても殆ど飛び上がることも出来ないまっ平らな環境でわざわざこれをやる意味が私にはわからないからです。パラグライダーと聞けば、誰でも大空を飛ぶイメージを持っていると思います。現に三次元プロジェクトのパンフレットでも空に浮かぶパラグライダーの写真を載せていますが、現実には今の場所であのように空を飛ぶことは不可能です。あのパンフレットは誇大広告といわれても仕方の無いものだと私は思っています。
 「大人も子供も、高齢者も障害者も閉じこもりから抜け出し、戸外での達成感に満ちた時間を共有し、質の高いライフスタイルを目指す」ということは、これからの高齢社会を生きていくうえで重要なテーマでしょう。いかにして、充実した高齢期を過ごすかは今後ますます重要な課題となるにちがいありません。

だからといって、十分な検討無しにプロジェクトを始めてよいとはいえないでしょう。


2.運営について

A.資金面から
 3月定例会で私たち議員に示された資金計画は以下のようなものでした。
 13〜17年度運営費推定                        単位千円
 平成13   平成14   平成15   平成16   平成17 
 利用者    6,000  10,000  12,600  14,400  16,000
  町   6,000  10,000  10,000  10,000  10,000
 実行委   2,200   4,000   3,000   1,500    −
 合 計  14,200  24,000  25,600  25,900  26,200
  利用者負担 平13〜14 60%計上 以下10%ずつ上げる

*合計の最後の欄(灰色の部分)は数字が間違っていますが。
*このときの説明で利用者は今年度18,000人を見込んでいるとのこと。

このときの算定基礎

これは、町から提出されたものですが、同じポニー牧場でも葛飾区では以下のような運営費になっています。運営は藤代と同じくハーモニィセンターです。
ポニー牧場経費見積もり
       (※葛飾区役所からFAXで届いた資料と藤代とを比較して私が作成した)
例えばポニーの借り上げ料を比べてみてください。
同じポニーでありながら、藤代と葛飾ではずいぶん金額が異なっているのに気が付かれるでしょう。
  藤代では    馬1頭    年間50万円
            ポニー    39万円と21万円(馬借り上げ料+飼料代)
  葛飾では    全ての馬が 年間66万円
            (馬の大きさや種類は藤代とだいたい同じだとのこと)
どうしてこんなに違うのでしょうか。藤代の借り上げ料が安いから良いとばかりは言っていられないでしょう。馬の借り上げ料の算定基準はどうなのか、しっかりした基準に基づいて支出すべきです。このことを常任委員会で質問しましたが、きちんとした答えは得られませんでした。

 ところで今藤代には9頭の馬と4人の職員が来ています。議会で提出した計画とは人数も馬の頭数も異なるのです。よって、資金計画にも大きな狂いがあるはずなのです。議会での提案は何だったのかと疑わざるをえません。無計画に提案して、提案と違うことを勝手にやっているとのそしりを受けても仕方の無いことです。この辺りを質問しても、明確な答弁は無く、そのお金をハーモニィセンターが持つのか、三次元プロジェクトで持つのかはっきりしないのです。はっきりしないのは私の突っ込みが足りないからでもあるので、このことはまた聞いていきたいと思っています。

 そもそも町が支出する600万円は、「小貝川生き生きクラブ運営補助金」なのですが、実際には今度建設されるクラブハウスの管理費になるらしいのです。そうだとすると支出の相手はハーモニィセンターになります。これが「三次元プロジェクト事業」の費用というのはどうも腑に落ちない所があります。三次元プロジェクト実行委員会に対して運営費を補助するなら、予算項目とも一致するのですが、実際には建物の管理委託費用だったら予算書とは違ってくるわけです。それもこれも3月の予算審議の段階では細部が決まっていなくて、ずさんな計画のもとに提案されたから起こってくることなのです。

 次に、利用者数の問題ですが、この想定が余りにも過大であると私は考えています。たとえ述べ人数でも年間18,000人は余りにも多すぎると言って良いでしょう。藤代の人口が約34,000人ですから、その半分以上が利用するなどということは到底ありえないことです。しかし、3月の議会では「町外の人が来るので大丈夫」というような答弁でした。無料の期間に利用した人は述べ○○人、有料化になってから11月30日現在で、会員登録しているのは約50家族です。
 現在の利用料は、1家族あたり入会金10,000円、月会費5,000円ですから、現在までに徴収した利用料は約○○万円となります。今年度の必要経費(3月議会での見積り額)1420万円には到底及びません。しかも、職員数も馬の頭数も増えているのですから、不足額は拡大しているはずです。その差額をどうするのかは、今度の常任委員会で確認するつもりです。


B.子供たちへの配慮
 3月の時点で、利用者から利用料を取るということは決まっていたのですが、5月にポニースクールがはじまった時には利用料の設定は無く、無料でした。どうして無料なのか聞いたところ、しばらくはみんなに知ってもらう為に無料で行い、ある程度人が集まるようになったら利用料を取るということでした。
 しかし、私はこのやり方に納得できませんでした。いずれ有料になるのなら初めから有料で行うべきだと思っていたからです。なぜなら、無料でやっている時に楽しんだ子供の中に、有料になったら参加できなくなる子供が出るのではないかと思ったからです。しかも、ポニースクールの開始は町中の子供に知らされたのではなく、「椚木地区の、馬房の近くの子供達だけが知る」という状態から始められたのです。開始にあたって、広報紙で知らせることはありませんでしたから。町の補助事業でこのような始め方をして良いのでしょうか。ある特定の子供たちだけが楽しみを享受するというのは納得できません。遠くの子供たちは蚊帳の外だなんて。
 現在有料になってみて、やはり私の危惧したことが起こっています。有料化にあたり7月1日に行われた説明会の案内状はそれまで登録していた子供たちに配布されましたが、その数は504人(藤代町内174家庭、他地域74家庭)でした。その中で有料化後に登録した家庭は、約50家族です。つまり、無料の時に登録して馬との交流を楽しんだ子の大半は、有料化後は諦めざるを得なかったのです。切ない思いで馬と分かれた子も多かったのではないでしょうか。
 これで本当に子供を大切にしていると言えるのでしょうか。子供たちの豊かな感性を育もうとする人のやることとは思えません。もっともっと子供の心を考えて、このような事態を引き起こさないように、十分な準備をして開始すべきだったのです。十分な準備も無く見切り発車的に始めてしまって、子供にも悲しい思いをさせるようなやり方に私は憤りを覚えました。

C.今後のこと
 それでは、三次元プロジェクトを今後どのようにしていけば良いのでしょうか。町の財政を考えれば、ハーモニィセンターが独自でやってくれるのが一番良いのですが、今までの経過もあるので、ポニーだけに絞って、頭数もせいぜい今のままで続けてはどうでしょうか。福祉作業所でも定期的に乗馬をしているようですし、ポニーの会の子どもたちもこの事業に期待しているようです。またボランティアの方々も育ちつつあることを考え、せっかく出来てきた人の輪を育てるためにも出来る範囲で続けていく道をさぐるのも必要かもしれないと思っています。
 ハーモニィセンターの大野理事長は将来馬を40頭ぐらいにしたいと述べていますが、あの場所で40頭は到底無理でしょう。40頭にするには馬房も職員数もそうとう増やさなければなりません。その場合場所はどこにするのか、その経費はどこが負担するのか、大きな問題が残ります。またまた細かい計画も無く拡大することだけは避けなければなりません。 ハーモニィセンターが独自で事業を展開する分にはなにも言う立場にありませんが、町のからんだ事業としてはこれ以上の拡大を望むべきではないと考えています。