2002.10.02

 藤代町立図書館が旧藤代幼稚園の跡地に建設されつつあり、2003年の4月には開館の運びとなっている。第一回目の登録受付けで6000名近い申し込みがあったと聞く。永年図書館の建設を願ってきたものにとっては大きな喜びであるが、町内には図書館不要論もまだまだ見受けられ、多くの方の賛同を得るのはなかなか大変であることを実感している。ここでは、図書館建設に至るまでの経緯図書館にかかる経費情報化社会といわれる中での図書館の役割などについて、私の考えを述べてみたい。


図書館建設に至る経緯
平成3年9月15日
藤代町に図書館をつくる会」発足
     事務局 川口吉太郎

平成3年12月定例議会
陳情 藤代町の図書館に必要な条件と「図書館設立準備委員会」の早期設置を求める陳情
     陳情者「藤代町に図書館をつくる会」 世話人 高橋晃雄氏 外156名
     紹介議員 赤羽直一氏  全員賛成で趣旨採択

平成4年2月28日
藤代町と「つくる会」の話し合い。
     町の出席者    小川教育長・渡辺教育次長・宇津野公民館長
     趣旨採択された「準備委員会」の早期設立を求め、「準備委員会素案」を提出
     茨城県が予定している北浦川緑地公園に蔵書数10万冊の県立図書館を設置するよう申請してみるとの返事あり

平成4年3月
つくる会が県議会に陳情
     藤代町民の要望を十分に取り入れた図書館を建設してほしいと陳情   不採択

平成4年5月
町議会議員全員で柏市と浦安市の図書館を見学

平成4年 夏
わたくしたちのまちづくり学校(藤代町で開催)にて、川口吉太郎・高橋晃雄の両氏が町立図書館の必要性を訴えた。

平成5年6月
つくる会から町長選立候補者に図書館建設に関する公開質問状を出す
     3氏から前向きの回答を得た。

平成5年6月22日
町長選により小林靖男氏が町長に当選

平成5年7月8日
教育民生常任委員会
「図書館の早期建設を求める請願」 住みよい町をつくる会幹事  大畑久子氏 外779名に関連し、町長答弁の中で図書館建設と、建設に向けた準備委員会設立の方針を表明。 但し、同請願は継続審査となる

平成5年7月24日
 「藤代町に図書館をつくる会」から小林町長に対し、「図書館設立準備委員会」の早期設立を要望。
 「準備委員会素案」を提出

平成5年8月
つくる会主催の講演会
    図書館情報大学 竹内教授   
        町立図書館建設の機運を盛り上げる

平成5年9月定例議会
図書館建設準備委員会の設置と、設置のための補正予算議決
学識経験者・住民代表・公民館代表・地域文庫代表などの委員構成及び開設時期について、教育民生委員会の中で方針が示される。

平成5年10月1日
広報で、「図書館建設準備委員会」の設立について公告。町民代表を公募する。

平成5年11月16日
第1回 藤代町図書館建設準備委員会が開催される。
    会長 河井弘志氏(立教大学教授・学識経験者) 副会長 高橋晃雄氏
    専門家として林健生氏が委員に加わる
    私も公募委員(地域住民代表)として参加。
    議題 「町の図書館の現状と課題について」

平成5年11月
つくる会主催の講演会
     児童図書館研究会 小河内芳子名誉会長

平成5年12月20日
第2回委員会
      議題「藤代町の現状・都市計画・町立図書館の長期計画」

平成6年3月4日
第3回委員会
視察研修 成田市立図書館  袖ヶ浦町立図書館

 
平成6年第2回定例議会
県立北浦川緑地公園の開発促進を求める請願    付帯決議をつけて、全員賛成で採択
    請願代表  桜が丘自治会長 五十嵐功外1976名
    請願事項
      北浦川緑地公園第一期工事を早期完成すること
      町立図書館を同公園内に建設すること   
      
      準備委員会では一貫して中央図書館は町の中心部にと考えていたので、 採択された図書
      館は地区館として考えていくことにする

平成6年5月25日
第4回委員会
藤代町図書館建設基本方向調査報告書について  その他

平成6年6月22日
第5回委員会
羽曳野市立図書館施設整備計画調査 その他

平成6年7月11日
第6回委員会
羽曳野市立図書館施設整備計画調査 その他

平成6年7月
つくば市立図書館の移動図書館に藤代町内でデモンストレーションをしてもらう
準備委員はつくば市立図書館野田尚武副館長の講演を聞き、公共図書館に対する認識を深める

平成6年8月17日
第7回委員会
答申素案の審議 1回め

平成6年8月29日
第8回委員会
答申素案の審議 2回目

平成6年9月6日
町長に中間答申 「藤代町立図書館のあり方について(中間報告)」を提出

平成6年9月
「移動図書館と図書館建設準備室の早期設置を求める請願」 全員賛成で採択
    提出者 「藤代町に図書館をつくる会」 会員4名

平成6年12月26日
「藤代町立図書館のあり方について(最終報告)」提出
    町立図書館の目的、場所、図書館長の司書資格、住民参加の諮問機関設置、蔵書20万冊、   
    一般開架10万冊、児童書2万冊、開放書架方式などを提案
    

平成7年3月31日
藤代町・共同調査計画研究所 「藤代町図書館基本構想」策定  将来人口予測 5万人
    建設場所 未定   延べ床面積 3,599u      蔵書数 当初10万冊 将来20万冊  
    職員 当初10人 将来13人

  
平成7年9月
庁内に 11名からなる「藤代町立図書館建設検討会」設置

平成7年10月
検討会が図書館の場所を庁舎前の「水と緑と祭りの広場」の一角にするよう提案

平成8年5月16日
検討会が建設場所を役場駐車場の一角と変更する

     広場では、国道6号の騒音の問題と、噴水の一部を壊さなけらばならない点が問題となっていた

平成8年6月11日
議会全員協議会にて駐車場の案が了承される

平成8年8月〜12月
基本計画作成委託プロポーザル

平成9年1月
プロポーザルの結果、基本設計の委託先を共同調査計画研究所から岡田新一設計事務所に変更




岡田事務所の作成した資料を、庁内の「藤代町立図書館建設検討会」「藤代町立図書館建設準備委員会」で審議

平成9年3月
「藤代町立図書館基本計画」を策定 藤代町・岡田新一設計事務所
     建設場所  役場駐車場の一角   延べ床面積 2,318uに縮小   
     蔵書数 開架冊数当初6万冊 将来10万冊 書庫 将来10万冊
     職員数 当初10人 将来13人

平成9年11月
「藤代町立図書館建設検討会」が、財政難から建設の先送りを決定

平成9年11月17日
図書館建設準備委員会にて、基本計画どおり早期に建設するよう付帯意見をつけて、建設の延期を了承。

平成10年3月
「広報ふじしろ」に図書館建設延期と今後の町の方針を掲載。図書館建設基金の積み立てを決定
平成11年8月30日
図書館建設準備委員会にて、町の将来人口の見直しに伴う事業計画の見直しについて協議。
建築規模について、将来増築可能な造りとすることで了承。

平成12年1月
図書館建設準備室長公募。 2月選定、3月内定

平成12年3月
建設予定地を役場駐車場の一角から藤代幼稚園跡地に変更     
3月28日準備委員会も立地の変更を了承。

平成12年4月1日
図書館建設準備室設置。
公募による準備室長として宮下氏が就任。

平成12年9月1日
12年度第2回図書館建設準備委員会にて「藤代町立図書館基本設計(案)」について審議。

平成12年9月13日
図書館建設準備委員会が臨時委員会を開いて、「基本設計(案)」についての要望を出す。

平成12年11月27日
図書館建設準備委員会臨時会。
藤代町図書館設置条例、図書館協議会について、提言事項をまとめる。

平成12年12月14日
藤代町図書館建設準備委員会から藤代町に対して、「藤代町図書館設置条例」「図書館協議会」について提言。
   館長の司書資格・図書館長として必要な学識と経験を条例に明記すること。
   協議会に最低必要とする委員の条件、特に住民代表を含むこと。

平成13年8月24日
最終の藤代町図書館建設準備委員会。
   図書館建築概要・建築工事スケジュールについての説明。
   藤代町図書館設置条例・図書館協議会について、準備委員会から補足提言。

平成13年8月27日
起工式

平成14年9月17日
「藤代町立図書館設置条例」制定





図書館にかかる経費
 図書館の費用については一部の方から心配の声が寄せられている。確かに図書館の建設と今後の運営にかなりの費用がかかることは事実である。それが今の藤代町にとってどうなのか、という問題はそれぞれの考え方にもよるのではないだろうか。心配している方の中には、誤った数字(建設費が17億円など)を元に論じておられる方もあるようなので、町の出している数字をもとに考えてみたい。
建  設  費                                                           単位 千円

区         分

平成12年度
事  業  費
平成13年度
事  業  費
平成14年度
事  業  費
合    計

 実  施  設  計

      
    25,494






    25,494


 本  体  工  事
  (内 訳)
    ・建設工事
    ・書架・サイン工事



   152,940

   152,940

   769,458

   630,150
   139,308
   922,398

   783,090
   139,308

 外  構  工  事






   119,910


   119,910


 設 計 ・ 管 理




    10,333


    11,375


    21,708


 合        計


    25,494


   163,273


   900,743



 1,089,510



建設費以外の経費

区          分

 

平成12年度


平成13年度


平成14年度


合    計


 職員人件費


    21,455

   

    26,112


    27,508


    75,075


 その他
   (主に図書購入費)

    30,622


    36,120


   129,157


   195,899


 合計


    52,077


    62,232


   156,665


   270,974

   


財 源 計 画

 財 


 源 


 計 


 画 


 財  源  内  訳


平成12年度


平成13年度


平成14年度


合    計


 地域総合整備事業債(特別分等)


    19,100
        (T)

   120,300
        (U)

   637,300


   776,700


 地域総合整備事業債(一般分)




     2,500
        (V)

     9,900


    12,400


 一 般 財 源


    58,471


    62,605


   370,208


   491,284


 特 定 財 源
   (特財の内容)



    40,100
        (W)

    40,000
        

    80,100




債務の返済計画 (平成12・13年度に借り入れた分について。 平成14年度分はまだ確定していないので提示できないとのこと。)
   半年賦元金均等償還         
   償還期間15年 
   利率 (T)・・・年率1.665%  
       (U)・(V)・(W)・・・年率1.407%

   「地域総合整備債」については約50%、「臨時経済対策債」については約45%が後から地方交付税として参入される
   従って、純然たる町の負担はここに提示した金額の約半分乃至45%ということになる。
       

返 済 年 度


地域総合対策債特別分
(T)
元金 19,100,000円

地域総合対策債
特別・一般分
(U)+(V)
元金 122,800,000円

臨時経済対策債分
(W)
元金 40,100,000円

合        計

182,000,000円

  平成13年


     160,314






     160,314


  平成14年


   1,000,014

     870,998


     284,422


   2,155,434


  平成15年

 
   1,664,981


   6,112,796


   1,996,206


   9,773,983


  平成16年

  
   1,642,270


  10,405,250


   3,397,984


  15,445,504


  平成17年

 
   1,619,560


  10,281,856


   3,357,688


  15,259,104


  平成18年


   1,596,849


  10,158,462


   3,317,390


  15,072,701


  平成19年


   1,574,139


  10,035,068


   3,277,094


  14,886,301


  平成20年


   1,551,428


   9,911,674


   3,236,798


  14,699,900


  平成21年


   1,528,718


   9,788,280


   3,196,502


  14,513,500


  平成22年


   1,506,007


   9,664,886


   3,156,204


  14,327,097


  平成23年


   1,483,296


   9,541,492


   3,115,908


  14,140,696


  平成24年


   1,460,586


   9,418,098


   3,075,612


  13,954,296


  平成25年


   1,437,875


   9,294,704


   3,035,316


  13,767,895


  平成26年


   1,415,164


   9,171,311


   2,995,018


  13,581,493


  平成27年


   1,392,454


   9,047,917


   2,954,722


  13,395,093


  平成28年




   8,924,523


   2,914,426


  11,838,949

平成12・13年度の債務の合計は1.82億円であるが、平成14年度の債務を加えると債務の総額は8.692億円となる。債務の額が約4.78倍となるので、平成14年度も同じ条件で借り入れるとすれば、返済は最大で年間7380万円から7400万円ぐらいになるのではないかと思われる。(小泉註)


平成15年度 図書館事業費(概算)                          単位千円

区                分


金       額


 報酬(図書館協議会委員)


        204


 賃金、旅費(雇用人賃金他)


      8,153


 需用費(新聞・雑誌購入費、事務用消耗品、他)

 

     15,525


 役務費(電話・FAX使用料、インターネット使用料他)

 

      2,667


 使用料・賃借料(コンピューターリース、コピー・印刷機他)

 

     16,346


 委託料(清掃、機械警備、各種設備保安点検他)


     12,775


 備品購入費(図書購入)


     30,000


 負補交(日本図書館協会、県図書館協会負担金他) 


         72


合        計 

 

   85,742


私の考え
 町から示された財政関係の資料は以上の通りである。これをどう判断するかは各人のものの考え方によるだろう。図書館に意義を見出す者とそうでない者では、判断が大きく異なるのは自明のことである。私はこれだけの経費をかけても、町民の知る権利を保障するために、また文化の享受や発信のために有意義であると考える。
 そんなに肩肘はらなくても、様々な種類の新聞や雑誌に目をとおしたり、ネットサーフィンをしたり、好きな本を見つけたり、本のある環境の中でゆったりのんびり過ごしたりするのは、多くの町民の楽しみであると思う。これは決して贅沢ではないだろう。一部の人しか使わないだろうとのことで図書館の建設に反対の意見を述べられる方もおられるが、開館を待たずに既に6,000人近くのひとが登録を済ませているのである。

 町の様々な施設を考えていただきたい。全ての町民が利用するような施設があるだろうか?体育館は?野球場は?多目的グランドは?テニスコートは?公民館は?・・・・あなたはこれらの内どの施設を利用しただろうか?これらも多額の資金を費やして作られているが、全ての人が利用するわけではあるまい。特に野球場などは、小さな子どもやお年寄りは利用できないし、女性の利用もほとんど無いと言ってよいだろう。利用者が少ないから野球場は必要ないと言っているのではない。どんな施設でも全ての町民が使うようなものは無いということを言いたいのだ。
 図書館を考えていただきたい。図書館は赤ちゃんからお年寄りまで、年齢も男女も関係なく利用できる。それだけでも多くの利用者がのぞめるのではないだろうか。
 
 以下に述べる図書館の役割も考え合わせ、この経費のもつ意味をお考え頂きたい。




情報化社会における図書館の役割

インターネットがあれば調べものは事足りるのか
 図書館不要論の中には、「インターネットがあれば何でも調べられる、調べものをするのに図書館は必要ない」と言われる方があるが、果たしてそうだろうか。確かにインターネットは便利である。私も大いに利用させてもらっている。世界中の様々な情報が溢れているし、今の、本当に今現在の情報が得られる。それは素晴らしいことだ。本では、こんなに新しい情報に接することは出来ない。しかし、ネットの情報は誰でも発信できるだけに玉石混交で、中には全く信頼に足りない情報も多々あるのである。それらを判別しより分けていくには、本に当たって再度調べてみることが必要な場合が多い。出版されている図書は、著者ひとりで作られるものではなく、多くの人の手を経て世に出るのである。その中で様々な検証が行われ、編集者の目を通して再構築される場合もある。それだけ信頼に足るものが多くなるのである。

 ネットの画面上で多くの文字を読むのは大変疲れるものだ。その点、本は目にやさしい。ごく最新の情報を得るので無ければ本のほうが優れている点が多いといえるのではないだろうか。

図書館の基本的な考え方(「藤代町立図書館基本計画」より抜粋)
 21世紀を迎えるにあたって、図書館の果たす役割はますます増大していきます。(中略)新しい図書館が出来れば、待ち望んでいた町民はもちろん、これまで図書館をあまり意識していなかった人々にも多くの働きかけがあり、生活に欠かせないものとなっていきます。(中略)基本的な目標として、「住民が、その居住する地域の
如何に係わらず、学習・教養・調査・研究・情報入手・レクリエーションに必要なあらゆる資料を利用するために設置され、運営されなければならない」という、いわゆる『市民の図書館』の姿が提起されています。それは図書館が町民の暮らしの中にあって、町民の求めるあらゆる資料を提供する情報センターとしての使命を担っていることを意味しています。
  1. 図書館は、町民の暮らしに溶け込んで、誰でも気楽に利用できる公共施設です。
      赤ちゃんからお年寄りまで
      楽しく本を読んで、さまざまな知識や情報を得る
      本を読むことは子供たちが人間として成長する上で大切
      新しい知識は日々の暮らしをより豊かにする
      社会人になってからも学習する姿勢を持つ人が増えており、そのような町民の要求に応え、資料や学習の場を提供する

  2. 図書館は、町民に新たな展望と生甲斐をもたらす情報を提供します。
      新しい本との出会いを自分自身で開拓できる広い閲覧室
      本が好きで本に詳しい司書がいて本とひとを結び付けてくれる
      司書は図書館に無い本でも他の図書館から取り寄せるなど、幅の広いサービスをする

      
  3. 図書館は、藤代町の『情報』の泉、集積地点です。
      藤代町の歴史を知り、現在を学び、未来について考えるための情報を収集する
      町の行政資料を揃える
      
      
  4. 図書館をひとつの核として、町民がふれあい、新たな文化を育んでいきます。
      町民一人一人が自らの必要とする情報と出会う場としての図書館
      人と人とが出会う場としての図書館
      ふれあいを重ねていくことによって地域の文化が育つ
      生涯学習の拠点であり、地域文化発展の源でもある

                             以上「藤代町立図書館基本計画」より


図書館の可能性
 最近の図書館では様々な新しい試みが行われている。図書館は本を貸すだけと思っている方があったら、それはかなり昔の図書館の姿である。音楽のCDを聴き、DVDやビデオで映画を愉しむ、インターネットで情報を得る、会議室や視聴覚室で様々なイベントを行う、データベースを使って調べものをする、国会図書館の本を借りるなどなど。畳に転がって雑誌をみたり、囲碁や将棋を楽しんだり、また、子どもたちはストーリーテラーからお話を聞いたり、科学実験で遊んだり・・・・  
 これらの全てが「ふじしろ中央図書館」で即出来るというわけではないが、図書館は私たち利用者の要望によって、様々に変わっていける可能性を秘めている。他の図書館で行っていることで、我がふじしろ中央図書館で取り組んでいないことはどんどん要望していけばよい。スタートしたばかりは蔵書も少ないし、人員も多くないので、出来ないことも多々あろうが、次第に充実させみんなで育てていくのは利用者の楽しみでもあるだろう。

以下は各地の図書館の事例を参考に図書館の可能性についてまとめたものである。参考にしていただきたい。
  1. 住民の需用を把握し、専門知識を持つ図書館司書により、地域の実情に即した蔵書構成を行うことによって、住民の知る権利・学ぶ権利を保障することが出来る。
  2. 図書館の無い地域には不可能な、国会図書館の利用や他の図書館との相互貸借などにより、図書館に所蔵している以外の図書資料の利用が可能になる。
  3. 多様な地域資料の収集により、郷土についての深い理解や学習を支援するとともに、次世代への郷土資料の継承が出来る。
  4. 多様な種類・内容の視聴覚資料を収集し、住民に提供できる。
  5. 町内の小中学校との連携により、学校教育に図書資料を活用することが出来、総合学習などの支援も出来る。
      様々な図書館が様々な形で学校教育との連携を深めている。
      ITを活用した連携もみられる。
  6. 他図書館との連携、及びITの活用により、レファレンスサービスを充実させることが出来る。
  7. それぞれの利用者に応じたきめ細かいサービスの展開が可能である。特に最近では、手話を介しての聴覚障害とのコミュニケーション、本の宅配サービス、ブックスタートに代表される乳幼児を持つ親への支援、地域在住外国人へのサービスなど、きめ細かいサービスが求められ、それらに対応する図書館が増えてきている。
  8. 住民の自主的・自発的な学習活動を援助するため、学校や民間関連団体と共催で、読書会・鑑賞会・映写会・資料展示会などを開催することが出来る。そのことを通して多様な学習の場を提供する。
  9. ボランティア希望者に対して様々な情報を提供し、その活動と研修を支援する。  
このように見てくると図書館には多くの可能性が秘められていることが分かっていただけると思う。行政と共に利用者が図書館を育てていけるよう、「図書館協議会設置条例」制定に際しては、公募による住民代表の参画を求めていきたい。

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