平成13年6月第2回定例会一般質問

1.個人情報の保護について

 5番の小泉です。通告の順番に従って質問を致します。

 まず、第一に個人情報の保護についてお伺い致します。先日行われた町長選挙において、各陣営から様々な文書が流されましたが、その中に役場が持っている個人情報が流出したと思われるものがありました。チラシの中に、個人の「固定資産評価証明書」が印刷されているものがあったのです。5月25日に、私が役場の税務課長に問い合わせたところ、この評価証明は、証明を取るための申請書が提出されていないのに、発行されているとのことでした。つまり、何者かによって、役場の個人情報が流出したと言うことになります。「固定資産評価証明」は、非常にプライバシー性の高いものであって、厳重に保護されるべき情報です。その情報が外部に漏れたとすると、重大な問題です。このようなことがあって良い筈はありません。町はその後調査をしていると思いますので、現在までに分かっていることをお答えください。

    あのチラシに印刷されていた「固定資産評価証明」は、町が保管している資料から作られた本物の評価証明であったのか

    問題の「固定資産評価証明」は、通常どのような手続きで取ることができるのか

    証明を取るための申請書は本当になかったのか

    役場からの情報の流出と考えてよいのか

    職員による流出と考えるのが妥当か、あるいはその他の人物による流出行為の可能性もあるのか

    証明書の発行に使われるコンピューターのセキュリティーはどうなっているのか

    証明書発行の記録は残っていないのか

以上のようなことについて詳しく答弁して下さい。

 

2.合併協議会について

2番目に、取手市との合併についてお伺い致します。

第一回の合併協議会を傍聴したところ、新市計画を策定するための「新市計画市民会議」を立ち上げるとのことでした。この市民会議についてお伺い致します。先日の説明ですと、住民から委員を公募して、30人から50人ぐらいの委員会を考えている、費用弁償はせずにボランティアでやってもらうということでした。

 この市民会議の委員の公募はいつ頃から行われるのでしょうか。そして、市民会議は何回ぐらい開催するのか、開催の間隔はどのくらいなのか、全体のタイムスケジュールのようなものがありましたらお示しください。

 次に、広報のあり方についてお伺い致します。広報は両市町で同じ認識がもてるよう、協議会開催ごとに住民に知らせると聞いていますが、協議会開催後何日程度で発行するおつもりかお伺い致します。また、ホームページも立ち上げる予定だと伺いましたが、いつ頃になるのか、その予定もお聞かせください。住民の合併問題に対する意識を高めるためにも、開催後あまり期間を開けずに広報することが大事だと思います。

 また、広報紙の内容ですが、協議会で決定したことだけを知らせるものなのか、協議途中のことで、いくつかの意見が出ているものなどについても住民に知らせ、住民の考えも吸い上げて協議会に反映させていくような考え方をするのか答弁をお願いいたします。

 

3番目に、教科書採択について、教育長にお伺い致します

私の所管事務でございますので、教育長に対して1回だけ質問を致しますから、明確に答弁して下さい。

 

あたらしい歴史教科書をつくる会主導の歴史教科書が検定を通り、扶桑社から発行され、市販までされて、大きな社会問題になっています。中国や韓国からの修正要求も来ていて、国際問題にも発展しています。

 

この資料をご覧ください。これは「神道政治連盟」—神道とは伊勢神宮をはじめとする神社の、あの神道です。その神道政治連盟が神社の総代のところに送ってきたチラシです。つくる会の歴史教科書を「とにかく面白い歴史教科書」と書いています。その目次だけを拾って見ましょう。この教科書がどのような意図でつくられているか一目瞭然です。「ワクワクドキドキ 躍動する神々の世界」「興味シンシン 武家権力と天皇」「意外!豊かな江戸時代」「明快!国旗・国歌基礎知識」「壮挙!日露戦争の勝利」「胸にせまる大東亜戦争と日本人」「語り継ぎたい昭和天皇のおもかげ」と言った具合です。「天皇をまじめに考える」「憲法9条はタブーではない」というものもあります。

また、こちらは、私も会員になっている「子どもと教科書全国ネット21」が昨日の朝日新聞に掲載した意見広告です。「教科書がピンチだ」と、扶桑社の教科書を採択しないよう求めています。「韓国の植民地化を正当化し、南京大虐殺を歪曲するなど、アジアへの加害の事実を隠す教科書を子どもたちにわたせますか。人のいのちは軽んじられ、戦争は美しく書かれている。こんな教科書、子どもたちにわたせますか。」と書かれています。

 

ところで今は、この扶桑社の教科書のことはさておいて、教科書採択のシステムについて教育長の考えを伺います。なぜなら、つくる会も教科書ネットも採択システムを問題にしているからです。

 

まず、今日から県下の教科書センターで一斉に開かれる教科書展示会について、その目的は何であるのかお伺い致します。その目的は、単なる教科書の調査研究のためなのか、広く住民からの意見を聴取する目的も含まれているのか、そのことを明確に答弁して下さい。展示会の会場には見学者の意見を書くところがあるそうですが、それは採択前、または採択作業の途中で各採択地区の「教科用図書選定協議会」に届けられ、参考意見として取り上げられるシステムになっているのかどうかを含めてお答えください。

次に、採択システムに対する教育長のお考えをお伺い致します。

私は6月3日に東京で行われた教科書問題の学習会に参加して、中野区の採択制度を聞き、同じ日本でありながら、こんなにも教科書採択の方法が異なることに驚きました。

 中野区の採択システムの特徴は、住民に開かれた制度であることです。教育委員会のもとに「小・中学校教科用図書選定調査委員会」がありますが、その構成は、学識経験者、区立学校の校長・教頭、区立学校の教諭、保護者、公募による区民各3人以内で構成されています。この委員会の下に、各教科6人以内の教員からなる調査研究会があり、専門的な調査はその調査研究会でおこないます。その報告と各学校からの意見聴取、教科書展示会による区民・保護者からの意見などを集約・整理して、「小・中学校教科用図書選定調査委員会」が教育委員会に報告する仕組みになっています。教師の専門性の重視と市民への開かれた対応が特徴かと思います。その報告をもとに教育委員会が教科書を採択するのです。

 「教師の意見に左右されずに、教育委員がみずからの判断で教科書を採択すべし」という論調もありますが、教科書の採択は、高度の専門性を有するものであり、日本政府が批准しているユネスコの「教員の地位に関する勧告」でも教科書採択は教師の固有の権利として認められているものです。また、1997年に出された行政改革委員会の「教科書採択制度の改善に関する意見書」でも、将来は採択区を小さくして、最終的には学校ごとの採択にすること、その為に教師がさらに教科書の研究が出来るようにすることを求めています。この意見書を受けて政府は同様の内容を閣議決定しています。このように、日々子どもに接している教師の研究と意見は大事にされなければなりません。

 その点でも中野区のシステムはかなり優れていると思われます。中でも特徴的なのは、各学校への意見聴取の際に、実際にその教科書で学習する子どもたちに、どんな教科書で学習したいかを聞き、その意見も取り入れていること、採択のあとに、採択に関する情報を公開することです。

 このような開かれたシステムと現在の茨城のシステムを比較して、教育長はどのような意見をもっておられるかお伺い致します。

 三点目に、先ほどもちょっと触れましたが、採択後の情報公開について伺います。どのような経過でその教科書が採択されたのか住民に知ってもらうため、「小・中学校教科用図書選定調査委員会」の議事録を公開すると聞きました。この点について、教育長はどのようにお考えでしょうか。

 

2回目

1.    個人情報の保護

先程の答弁で、個人情報の流出があったということが分かりました。しかも、職員が関与しなければ流出は出来ないだろうとのことです。これは非常に重大なことです。今後二度とこのようなことが起こらないようにするために、町はどのような対策を講じたのか、あるいはこれからどのような対策を講じるのかお伺い致します。

・証明書を発行するコンピュータの総合行政システムについて、今回の補正予算に修正委託料が出ていますが、どのような点を修正するのでしょうか。

現在のシステムでは、コンピュータの操作は、以前に担当課に配属されていた人も含めて誰でもできるのですか。その際パスワードは使われていないのでしょうか。パスワードがなければ開かないシステムにしておけば、個人情報の保護に大いに役立つと思います。

    証明書発行の記録が残らないとのことですが、今後記録を残すようにシステムを改善するのでしょうか。申請日時、申請者、発行事務取扱者などが記録されていれば、情報も保護されるし、万万が一にも情報が漏れた場合でも、いつ、どのような手続きで発行されたか分かるのです。

    証明書を発行する際に、申請者の本人確認をしていないようですが、そのことが今回のような事態を引き起こす要因のひとつでもあるのではないかと考えます。町民を信用しない訳ではありませんが、本人確認が無い今の制度では、市販の印鑑を使って、本人に成りすまして情報を取ることが出来ます。運転免許証や保険証、年金手帳などで本人確認をするようにしてはいかがでしょうか。

 

以上3点をお伺い致します。この他にも、個人情報の保護のために何か対策をとる計画がありましたらお知らせください。

個人情報保護条例はまだ施行されておりませんが、条例そのものは制定されていますので、その趣旨を生かし、二度と個人情報が流出しないよう対策を講じていただきたいものです。

 

2.    合併協議会

 まず、新市計画市民会議についてですが、先日合併準備室で聞きましたら、実際に市民会議が立ち上がるのは9月ごろになるのではないかとのことです。

 町長は平成15年4月の合併を言っていますが、それまでにあと1年10ヶ月しかありません。そこから逆算すると、この市民会議で実質的な審議が何回できるのでしょうか。はなはだ疑問であります。民主的な住民参加の新市計画づくり・・・ 一口にこういいますと、とても素晴らしく聞こえますが、実質がどうであるか、厳しく問われなければならないでしょう。

 住民を巻き込んで、民主的な計画を作ろうというなら、現状分析などの詳しい資料をもとに、時間をかけてじっくり取り組む必要があります。住民の意見を取り入れるようなポーズに終わらせてはなりません。その為には、ここで合併の最終期限を決めてしまうのでなく、もっと柔軟に対応すべきではないでしょうか。将来に禍根を残さないためにも、合併したら本当に今より良くなるのか、どんな市を作れるのか十分に検討すべきでしょう。

 町長のお考えをお聞かせください。

 町長は選挙期間中に住民投票も視野に入れているような話をされたと聞いておりますが、それは本当でしょうか。住民の意思を組み入れた新市計画を、時間をかけて練り上げ、その上で合併の是非を住民投票にかけるのが民主的な進め方だと思います。ただ、合併といってもどんな市になるのかわからなくては賛否の表しようがありません。ですから、町長の口癖を借りれば、「新市計画を明示した上で住民の意向を問うのベター」だと思います。そのような手続きを踏むお考えがあるかどうかお答えください。

 

 次に、広報のあり方についてですが、合併協議会で決まったことだけを報道するのではなく、住民の意見を取り入れるシステムを取り入れていただきたいと思います。広報紙は発行までに時間がかかり、意見を取り入れるのはかなり難しいかとも思いますが何とか工夫して、広報誌を見たらFAXや電話で意見を聞くようにはできないでしょうか。せめてインターネットでは、メールによる意見の聴取をしていただきたいと思います。一方通行でなく住民と交流しながら合併協議会の事務を進めていって欲しいのです。

 広報システムについての町長のお考えをもう一度お聞かせください。

 

3回目

1.    個人情報の保護

最後に個人情報の流出に関する町長の責任について伺います。

今回の事件は町長の息子さんの情報が漏れたということで、町長は被害者であるかもしれませんが、漏れたのが、町の保有する情報である以上、町長の責任は重いと思います。

 ひとつは、情報がしっかり保護されるようなシステムを整えておかなかったという責任、もう一つは職員に対する教育が徹底していなかったという責任です。プライバシー保護についての職員の意識が低かったのではないか、公務員の守秘義務についてはどうだったのか、町長はそのあたりのことについてどのような認識をお持ちでしょうか。

 情報を漏らした人は、そのことをこれほど重大に捕らえていなかったのではないでしょうか。そうでなければ、このような事件が起こるとは考えにくいと思います。職員に対して徹底した教育が必要でしょう。町長の責任ある答弁を求めます。

 役場の保有する情報が漏れたことのほかに、今度の事件ではその情報が印刷物として多くの住民にばら撒かれたという問題がありますが、このことは町政に対する一般質問にはなじまないと思いますので、警察の判断にゆだねることに致します。捜査結果がわかり次第、町が誠実な報告をするよう要望して質問を終わりに致します。

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