議案第17号、平成16年度藤代町一般会計予算に対する反対討論

 私は議案第17号の修正案・原案ともに反対という立場から討論を致します。
 今回の予算には、高須小学校の通学路整備、初めての耐震補強、藤代駅のバリアフリー化などの予算が計上されており、評価すべき点もありますが、最終的には反対の意思表明をしなければなりません。
 反対理由の一つは、住民投票条例の廃止により、修正案において住民投票予算が削られたことです。「藤代町の法人格が無くなるかどうかという、自治体の根本に関わる問題については、議員のみで判断するのでなく、広く住民の意見を聞くべきだ」とずっと言い続けてきた立場から、この予算の減額は承服できません。
 次に、通常の教育活動に当てられる予算が大きく減額されていることを挙げなければなりません。教育予算は全体的には増額になっていますが、それは地域イントラネット整備事業・中学校の耐震補強と大規模改修の設計・高須小学校の通学路整備が組み込まれたことによるものです。地域イントラネットは、現場からの要求によるものというより、総務省主導による新たな公共事業としての性格を持つものです。
 これらの予算を省いて、15年度並みの事業で比較してみると、中学校管理費は実に1847万6千円、率にして28.5%もの減額となります。また、中学校教育振興費は358万2千円、率にすると22,9%の減額です。教育委員会では「子供に直接関わる予算の減額は極力控えた」と言っていますが、教育振興費は大部分が子供に直接関わる予算です。私が平成13年度予算を元に近隣自治体と比較して一般質問をしたときでさえ、藤代町の教育予算は児童生徒一人当たりにすると、近隣で最も少ないものでした。それを更にここまで減額しているのです。こんな少ない額で学校教育がまともに進められるのでしょうか。町長は、文句を言わない大人しいところから真っ先に予算を減額しているのではないでしょうか。このような予算の組み方は到底認められないものです。
 三番目の反対理由は、藤代中学校の大規模改修、耐震診断の設計予算です。藤代町で初めて耐震補強の予算化をしたことは評価できますが、耐震補強のやり方に問題があります。耐震性において藤代中とさほど違いの無い藤代小学校校舎の耐震補強工事を後回しにして、藤代中学校にだけ大金を投じ、バリアフリー化を含む大規模改修をしようとする手法は誤りです。まだ耐震診断すらしていない学校がある中で、1校だけに予算を集中するのは認められません。藤代中学校の大規模改修費は、約10億円と見込まれています。耐震補強工事のみでしたら1棟当たり2億円程度で済むのです。この10億円があれば藤代小学校ばかりでなく数校の耐震補強工事が出来ます。
 南関東直下型地震の被害想定区域内にある藤代町の小中学校は、何よりもまず、子供たちに命の保障のできる、安心して生活できる住空間を提供することが第一でしょう。バリアフリー化や壁の補修・雨漏りの解消なども必要ですが、それは応急措置でも良いと思います。大規模改修または改築は、全ての学校の耐震補強が済んでからでも良いと思うのです。とにかく、どこの学校に通っていても、「地震によって大きな被害を受ける危険性は無い」という状態にすることが先決ではないでしょうか。この平成16年度一般会計予算においては、このような「すべての子供の命を守る」という、一番根本のところが欠けているといわざるを得ません。
 学校の耐震改修率が100%の東京都大田区長は、「なんと言っても首長の決断しだい。お金が出来たらと言っていては、いつまでたっても実行できない」と言っています。結局、子供たちに対する町長の姿勢が問われているのです。
以上のような理由から、議案第17号平成16年度藤代町一般会計予算に反対するものです。